Kagi、高速性とプライバシーを追求したMac用ブラウザ「Orion 1.0」をリリース

Macユーザー向けにプライバシー重視の高速ブラウザが登場

テレメトリーフリーの検索エンジンで知られるKagiが、Mac向けプライバシー重視ブラウザ「Orion」のバージョン1.0を正式にリリースしました。長期間のベータ期間を経て登場したこのWebKitベースのブラウザは、Safariの高速性を維持しつつ、他ブラウザにありがちなデータ収集を避けたいユーザーをターゲットにしています。

Orionブラウザの主な特徴

Orionは、Chrome、Edge、Braveといった主流のChromium系ブラウザに代わる選択肢を求めるユーザーにとって注目すべき存在です。速度や拡張機能のサポートを犠牲にすることなく、これらのニーズに応えます。特に、近年多くのブラウザに搭載されているAI機能は一切統合されておらず、Kagiはテレメトリーや使用データを一切収集しないと明言しています。

「ゼロブロート(無駄なし)」を謳うOrionには、以下のような注目すべき機能が搭載されています。

  • フォーカスモード: ブラウザインターフェースを取り除き、あらゆるウェブサイトを集中できるアプリに変えます。
  • リンクプレビュー: メールやメモからのリンクを、実際に新しいタブを開くことなく確認できます。
  • プロファイル機能: 仕事用、個人用、その他を完全に分離したプロファイルを設定できます。
  • 拡張機能対応: ChromeおよびFirefoxの拡張機能に対応しています。

利用方法と今後の展望

Orionは無料でダウンロードおよび使用可能で、Kagiのプレミアム検索エンジンでの無料検索200回分が付属しています。月額5ドルのオプションの「Orion Plus」サブスクリプションでは、他のアプリの上に表示されるフローティングウィンドウ、カスタムアイコン、新機能への早期アクセスなどが利用できます。

Kagiの6人チームによって5年間の開発期間を経て誕生したOrion(最初の2年間は1人の開発者が担当)は、今後ドキュメントの拡充と新機能の追加を計画しています。Orionのウェブサイトからダウンロードできるほか、iPhoneおよびiPad版はApp Storeで提供されています。


元記事: https://www.macrumors.com/2025/11/27/kagi-orion-webkit-based-privacy-browser-mac/