「アバター」のジェームズ・キャメロン監督、生成AIを「恐ろしい」と表現

「アバター」の巨匠、生成AIに警鐘

「アバター」シリーズで知られる映画監督ジェームズ・キャメロンが、生成AIに対して「恐ろしい」という強い懸念を表明しました。彼の映画は常に最先端の視覚効果技術を駆使していますが、生成AIへの姿勢は対照的です。

パフォーマンスキャプチャーと生成AIの決定的な違い

キャメロン監督は、自身の作品で用いられるパフォーマンスキャプチャー(俳優の演技をデジタルアーティストのためのテンプレートとして記録する技術)が、生成AIと混同されることがあると指摘しながらも、両者は「真逆のもの」だと強調しました。

彼はパフォーマンスキャプチャーを「俳優と監督の瞬間を称賛するもの」と説明。一方で生成AIは、「テキストプロンプトだけでキャラクター、俳優、演技をゼロから作り出すことができる」と述べ、この点が決定的な違いであるとしました。

「恐ろしい」と断じる監督の言葉

キャメロン監督は、生成AIのこの特性に対し、「いや、それは恐ろしい…我々がやっていることとは全く逆だ」と強く語りました。この発言は、次作「アバター:炎と灰」の公開を控えたCBSサンデーモーニングのインタビューで明らかになったものです。

テクノロジーと人間の創造性への問い

彼のコメントは、ハリウッドをはじめとするクリエイティブ業界におけるAI技術の急速な発展と、それによって生じる人間の創造性や仕事への影響について、改めて議論を提起するものです。最先端の技術を使いこなす巨匠が、その一方で新たな技術の倫理的側面や創造性への脅威に対して警鐘を鳴らしていることは、ITニュースとしても非常に重要なポイントと言えるでしょう。


元記事: https://techcrunch.com/2025/11/30/avatar-director-james-cameron-says-generative-ai-is-horrifying/