Windows 11、KB5070311アップデートでダークモードに問題発生
Microsoftは、Windows 11向けにリリースされたKB5070311プレビューアップデートが、ダークモードを使用している際のファイルエクスプローラーに不具合を引き起こしていることを確認しました。このアップデートを適用した後、ユーザーはファイルエクスプローラーを起動する際に、一時的に真っ白な画面がフラッシュするという現象に直面しています。
白いフラッシュの発生状況
この問題は、ファイルエクスプローラーを起動する際だけでなく、以下のような複数の操作で確認されています。
- 「ホーム」または「ギャラリー」への移動時
- 新しいタブの作成時
- 詳細ペインの表示/非表示切り替え時
- ファイルのコピー中に「詳細」を選択した際
Microsoftは公式サポートドキュメントでこの事象を認め、「KB5070311のインストール後、ダークモードでファイルエクスプローラーを開く際に問題が発生する可能性があります。ウィンドウがファイルやフォルダをロードする前に、一時的に空白の白い画面を表示する場合があります」と説明しています。
Microsoftの対応と一時的な回避策
現在、Microsoftはこの問題に対する解決策の開発を進めているとのことですが、具体的な修正時期については明示されていません。それまでの間、影響を受けているユーザーに対しては、ダークモードをオフに切り替えることで、ファイルエクスプローラー起動時や新しいタブ作成時の白いフラッシュを回避するよう推奨されています。
矛盾する「より一貫したダークモード体験」
驚くべきことに、このKB5070311アップデートは、本来「より一貫性のあるダークモード体験」を提供することを目的としていました。実際、コピー、移動、削除のダイアログが刷新され、プログレスバーやチャートがダークテーマにマッチするように改善されています。そのため、ダークモードの統一感を高めるアップデートで、まさかのフラッシュ問題が発生したことは、ユーザーにとって予想外の事態と言えるでしょう。
KB5070311によるその他の修正とWindows 11の既知の問題
KB5070311は、一部のユーザーが経験していた「explorer.exeプロセスとタスクバーの応答停止」や、「SMB (Server Message Block) 共有でのファイルエクスプローラー検索失敗」といったバグの修正も行っています。しかし、Windows 11には他にも深刻な問題が報告されており、昨年11月には、Windows 11 24H2デバイスで特定の累積アップデートを適用すると、ファイルエクスプローラー、スタートメニュー、その他の主要なシステムコンポーネントがクラッシュするという重大なバグも確認されています。
ファイルエクスプローラーの将来的な改善
Microsoftは、ファイルエクスプローラーのパフォーマンス改善にも力を入れており、先月にはWindows 11システムでファイルエクスプローラーをバックグラウンドでプリロードし、起動時間を短縮するための新しいオプション機能のテストを開始したことを発表しました。これらの取り組みが、ユーザーエクスペリエンスの向上につながることが期待されます。
