デジタルアーティストBeeple、イーロン・マスクやピカソに並び「自身の顔を持つロボット犬」が10万ドルで一番に売却

Beepleの最新作「Regular Animals」が話題に

デジタルアーティストのBeepleことマイク・ヴィンケルマンが、アート・バーゼル・マイアミビーチで新たなインスタレーション「Regular Animals」を発表し、大きな注目を集めています。この作品は、10万ドル相当のロボット犬を使用し、イーロン・マスク、マーク・ザッカーバーグ、ジェフ・ベゾス、そしてパブロ・ピカソやアンディ・ウォーホルといったアート界の巨匠たちの超現実的な頭部が取り付けられています

これらのロボット犬はプレキシガラスの囲いの中を動き回り、胸部に取り付けられたカメラで画像を撮影します。撮影された画像はAIによって処理された後、ロボット犬の「後方」からプリントアウトされるという、斬新かつ挑発的なコンセプトが特徴です。

デジタルアートとNFTの融合:QRコード付き「排泄物サンプル」

「Regular Animals」の重要な側面は、デジタルアートとテクノロジーの融合にあります。生成されたプリントのうち256枚にはQRコードが付属しており、これをスキャンすることで収集家は無料のNFTを受け取れる仕組みです。さらに、これらのNFTは「排泄物サンプル」とラベル付けされた袋に入れられて配布されるという、Beepleらしいユーモアと挑発的な演出が加えられています。

Beeple自身もこのプロジェクトに、イーロン・マスクらに並び自身の顔を持つロボット犬を含め、「大胆不敵だ」と評しています。

自身のロボット犬がトップセールスを記録

今回の展示会で特に注目されたのは、Beeple自身の顔を持つロボット犬が真っ先に売却されたというニュースです。アーティスト自身もこの速さに驚きを表明しており、デジタルアート市場におけるBeepleの揺るぎない影響力と存在感を改めて示す結果となりました。

NFTブームの立役者としての歴史

Beepleは、4年前に彼のデジタルコラージュ作品がクリスティーズで6,900万ドル(約100億円超)で落札され、その後のNFTブームの火付け役となったことで知られています。今回の「Regular Animals」も、デジタルアート、AI、ロボティクス、そしてNFTといった最先端のテクノロジーを組み合わせたITアートの新たな可能性を示すものとして、今後の展開が期待されます。


元記事: https://techcrunch.com/2025/12/05/digital-artist-beeple-put-his-face-on-a-100k-robot-dog-next-to-elon-musk-and-picasso-it-sold-first/