AIがベンチャー投資の中心に
TechCrunch Disruptでの投資家たちの発言から、ベンチャーキャピタルの間で人工知能(AI)が主要な投資テーマであることが浮き彫りになりました。IndexのNina Achadjian氏、GreylockのJerry Chen氏、FelicisのPeter Deng氏らが、急速に変化するAI市場においてスタートアップがどのように頭角を現すかについて語りました。Achadjian氏は、環境が急速に変化し、企業が前例のない成長を経験していると指摘しています。
スタートアップに求められる資質
Achadjian氏によると、市場の急速な変化に対応するため、投資家は起業家の回復力(レジリエンス)を非常に重視しています。創業者には、自身の情熱と専門知識を示し、プロダクトマーケットフィット(PMF)について正直であることが求められます。
また、エンタープライズからのAIへの高い需要があるため、ROI(投資収益率)を伴わない「偽のPMF」に注意が必要であると彼女は警告しました。Deng氏は、OpenAIでの経験から、競合他社との差別化のために独自のデータフライホイールを見つけることの重要性を強調。基礎モデルの機能の一部として取り込まれないよう、事業の防御性(Defensibility)についての仮説を持つべきだとAchadjian氏は付け加えています。
現在と未来のAIトレンド
Chen氏が現在成功しているAI分野として挙げたのは以下の3点です。
- チャットアプリ
- コーディングアプリ
- カスタマーサービスにおけるAI
しかし、あらゆるセクターと産業でさらなる変化が起こる可能性があると指摘されています。Deng氏はAIを活用したマーケットプレイスに期待を寄せており、Achadjian氏はロボティクスが次の大きな波となる可能性を示唆。Chen氏は、まだAIの直接的な影響を受けていないSaaSや他の市場への影響に注目しています。
AI以外の分野で注目されるものとして、Achadjian氏は「紙とペンで行われるプロセスのデジタル化」を挙げました。多くの肉体労働を伴う産業が、いまだに手動でプロセスを行っている現状があり、これも最終的にはAIによる自動化の大きな機会となる可能性があると彼女は示唆しました。
元記事: https://techcrunch.com/2025/12/19/where-are-investors-placing-their-bets-next-year-ai-ai-ai/
