オンラインコミュニティの広範な反発
最近、特に米移民税関執行局(ICE)による市民への銃撃事件、そしてアレックス・プレッティ氏の殺害を受けて、これまで政治的な発言を控えていたオンラインクリエイターやコミュニティが、ICEに対する広範な抗議の声を上げ始めています。通常、ゴルフや木材伐採、猫をボンゴのように演奏する動画といった、一見すると政治とは無縁なコンテンツを投稿しているアカウントでさえ、この問題に対して沈黙を破り始めています。
多様なプラットフォームでの抗議
オンライン上の反発は多岐にわたるコミュニティに広がっています。例えば、通常は政治的な投稿が見られないRedditのサブレッドット「r/catbongos」のモデレーターでさえ、「トランプ/ICEを少しでも支持する者はこのサブには歓迎されない」と宣言しました。Instagramのキルターやニューイングランド地方の墓石専門のFacebookアカウントなど、ニッチなコミュニティも「もうたくさんだ」と決意を表明しています。
- Redditの動向:
- r/militaryでは、「これはまさに暴政だ」と非難する声や、国防長官を嘲笑するミームが溢れています。ある21年間勤務した現役米兵は、ICEを「現代のブラウンシャツだ」と痛烈に批判しています。
- r/Fauxmoi、r/NFCNorthMemeWar、r/DungeonCrawlerCarlといったサブレッドットも反ICEの投稿で埋め尽くされています。
- r/conservativeの一部メンバーでさえ、クリスティ・ノーム氏によるアレックス・プレッティ氏の「国内テロリスト」呼ばわりに異議を唱え、第二修正案に関する内部論争が起こるなど、異例の事態となっています。
影響力あるクリエイターたちの動き
ソーシャルメディア上の著名なクリエイターたちも次々と声を上げています。
- 「The Basement Yard」ポッドキャストのJoe Santagatoは、ミネアポリスの状況を「本当に恐ろしい」と表現し、政治に口を出すなという批判に対し、ユーモアを交えながら反論しました。
- カナダのレスラー兼ソーシャルメディアインフルエンサーであるChrisとPatrick Vörösは、以前からICEに反対の立場を表明していましたが、改めてその意思を強調しました。
- 教育系YouTubeチャンネルのPrimerは、X(旧Twitter)で「これはもはや政治ではなく、社会の基盤に関わる問題だ」と発信しました。
- カナダ人ミュージシャンのbbno$は、ビザや現在の米国ツアーを危険に晒す可能性がありながらも、ICE廃止運動への支持を表明しました。
- Thoren Bradley、通称「Axe Man」として知られる彼は、自身の「筋肉質な田舎者」というイメージとは裏腹に、キリスト教保守派の偽善を1070万人のフォロワーに訴えかけました。
政府の「語り」の喪失
ハンク・グリーン氏のような政治的な発言に慣れているクリエイターが意見を表明することは驚きではありませんが、フィットネスインフルエンサー、アヒルの絵を描くTikToker、フットボール関連のRedditコミュニティ、さらには第二修正案の権利活動家までが沈黙を破ったことは、政府が状況に対する「語り(narrative)」のコントロールを失っていることを強く示唆しています。オンラインコミュニティやクリエイターの影響力が社会的な議論を形成する上で、ますます重要になっている現状が浮き彫りになっています。
元記事: https://www.theverge.com/policy/867451/creators-and-communities-take-a-stand-against-ice
