Adobe Fireflyがプロンプトベースの動画編集とサードパーティモデル統合を強化

Adobe Firefly、精密なプロンプトベースの動画編集機能を搭載

Adobeは、AI動画生成アプリ「Firefly」を大幅にアップデートし、プロンプトベースの動画編集機能を導入しました。これまで、動画の一部を修正する際にはクリップ全体を再生成する必要がありましたが、新しいエディターではテキストプロンプトを使用することで、動画の要素、色、カメラアングルなどをピンポイントで編集できるようになります。さらに、タイムラインビューも追加され、フレームやサウンドなどの調整がより直感的に行えるようになりました。この新機能は10月にプライベートベータ版として発表され、現在ではすべてのユーザーに提供が開始されています。

主要なサードパーティAIモデルとの統合を拡充

今回のアップデートでは、Black Forest Labsの「FLUX.2」やTopaz Labsの「Topaz Astra」といった新たなサードパーティモデルのサポートも追加されました。例えば、RunwayのAlephモデルを用いることで、「空を曇りに変更し、コントラストを下げる」や「主要な被写体にわずかにズームインする」といった具体的な指示が可能になります。また、Adobe独自のFirefly Videoモデルを使えば、開始フレームと参照用のカメラモーション動画をアップロードすることで、そのカメラアングルを再現した動画を生成できます。特にTopaz LabsのAstraモデルは、動画を1080pまたは4Kにアップスケールする機能を提供し、高品質な動画制作を支援します。FLUX.2はFireflyの全プラットフォームで即時利用可能で、Adobe Expressユーザーには1月から提供される予定です。

無制限生成の期間限定提供とFireflyの進化

競合他社が次々と新しい画像・動画生成AIモデルを発表する中、AdobeはユーザーのFireflyアプリへのエンゲージメントを高めるための施策も打ち出しています。Firefly Pro、Firefly Premium、7,000クレジット、50,000クレジットの各プランのサブスクライバーは、2025年1月15日まで、すべての画像モデルおよびAdobe Firefly Videoモデルでの無制限生成が可能となります。

Adobeは今年、Fireflyモデルとアプリに多くの改良を加えてきました。2月には画像・動画生成の様々なレベルにアクセスできるサブスクリプションを開始し、その後、新しいFireflyウェブアプリとモバイルアプリをリリースしました。今回のアップデートは、Fireflyがより多機能で使いやすいツールへと進化していることを示しています。


元記事: https://techcrunch.com/2025/12/16/adobe-firefly-now-supports-prompt-based-video-editing-adds-more-third-party-models/