Braveブラウザが月間アクティブユーザー数1億人を達成
プライバシー重視のウェブブラウザであるBraveが、2025年9月に月間アクティブユーザー数1億100万人、日間アクティブユーザー数4200万人を記録し、プロジェクト史上新たな記録を樹立しました。これは、2020年の2400万人、2021年の5000万人から大幅な成長を示しており、過去2年間で月間約250万人の新規ユーザーを獲得し続けています。
Brave Searchの驚異的な成長
Braveのプライバシー重視型検索エンジンであるBrave Searchもまた、目覚ましい成長を遂げています。月間検索クエリ数は16億回、年間では200億回に達しました。特筆すべきは、これらのクエリの約8%がChromeユーザーからのものであり、Braveブラウザのユーザーに限定されない広範な採用を示しています。
Braveの核となる特徴と成長の背景
2016年にBrendan Eich氏によってリリースされたBraveは、デフォルトで広告とトラッカーをブロックすることで、パフォーマンス向上とユーザーのプライバシー保護を実現しています。また、暗号通貨機能も統合されています。
近年、Braveの採用が急増した一因として、2023年に施行されたEUのデジタル市場法(DMA)が挙げられます。この規制は、「ゲートキーパー」と見なされる大手テクノロジー企業に対し、ユーザーに選択肢を提供することを義務付けています。DMAにより、Appleは2024年3月にリリースされたiOS 17.4からSafariブラウザの代替選択肢を導入せざるを得なくなり、これによりヨーロッパでのiOS版Braveのインストール数が50%増加したと報じられています。
CEOが語る「より良いウェブへのムーブメント」
BraveのCEOであるBrendan Eich氏は、「1億人のユーザーは単なる成長のマイルストーンではなく、ユーザーを第一に考えるより良いウェブへのムーブメントを構成しています」と述べています。さらに、「世界中のユーザーが、大手テクノロジー企業の追跡や乱用ではなく、オンライン体験におけるプライバシーとコントロールを選択しています」と付け加え、プライバシー保護への意識の高まりがBraveの成長を後押ししていることを強調しました。
プライバシー重視のAIツールも普及
Braveは、プライバシーに配慮したAIツールもリリースしており、これらも高い採用率を記録しています。AI要約ツール「AI Answers」(旧称)は、現在毎日1500万件の回答を生成しています。最近ローンチされた、従来の検索とLLMチャットを統合した「Ask Brave」は、この数字をさらに押し上げることが期待されています。