InfiniMind、元Googleの専門知識を活かし、未活用動画データをビジネスインサイトへ変革

概要:膨大な動画データの潜在能力を引き出すInfiniMind

元Googleの専門家が設立したスタートアップInfiniMindが、企業が保有する膨大な未活用動画データを構造化されたビジネスデータへと変革するインフラを開発しています。同社は最近、580万ドルのシード資金調達を成功させ、ビデオデータ解析市場における存在感を強化しています。

背景:進化するビジョン-言語モデルがもたらす転換点

InfiniMindのCEOであるAza Kai氏とCOOのHiraku Yanagita氏は、Google Japanで長年共に働き、動画データ活用の大きな転換期が来ると予見していました。特に、2021年から2023年にかけてのビジョン-言語モデルの目覚ましい進歩が、単純なオブジェクト認識を超え、動画の物語性や因果関係を理解することを可能にしました。GPUコストの低下も後押しとなり、これまで不可能だった複雑な動画分析への道が開かれました。

製品と戦略:エンタープライズ特化型ソリューション「DeepFrame」

InfiniMindの戦略は、広範なユーザーを対象とするTwelveLabsのような企業とは異なり、エンタープライズに特化しています。監視、安全性、セキュリティ、そして深いインサイトの抽出といった企業ニーズに焦点を当てています。

  • 最初の製品「TV Pulse」は、2025年4月に日本でローンチされ、メディア企業や小売企業がテレビコンテンツをリアルタイムで分析し、製品露出やブランドプレゼンス、顧客感情、PR効果を追跡するのに役立っています。
  • 主力製品である「DeepFrame」は、長尺動画インテリジェンスプラットフォームとして、200時間のフッテージから特定のシーン、話者、イベントを特定する能力を持ち、2026年3月にベータ版、4月に正式リリースが予定されています。

Kai氏は、「当社のソリューションはノーコードで利用でき、顧客はデータを提供するだけで、当社のシステムがそれを処理し、実用的なインサイトを提供します」と述べています。視覚情報だけでなく、音声、サウンド、スピーチ理解も統合されており、無限の動画長に対応し、高いコスト効率を実現している点が大きな差別化要因となっています。

資金調達と展望:グローバル展開とAGIへの挑戦

今回調達した580万ドルのシード資金は、DeepFrameモデルの開発継続、エンジニアリングインフラの拡張、そして日本および米国での顧客獲得に充てられます。InfiniMindは、本社を米国に移転しつつ、日本での事業も継続していく方針です。

Kai氏は、「これは刺激的な分野であり、AGI(汎用人工知能)への道筋の一つです。一般的な動画インテリジェンスを理解することは、現実を理解することに繋がります。産業アプリケーションは重要ですが、私たちの究極の目標は、テクノロジーの限界を押し広げ、現実をより良く理解し、人間がより良い意思決定をする手助けをすることです」と、その壮大なビジョンを語っています。


元記事: https://techcrunch.com/2026/02/09/ex-googlers-are-building-infrastructure-to-help-companies-understand-their-video-data/