はじめに:ChatGPTの新たな連携機能
OpenAIは最近、ChatGPTに新たなアプリ連携機能を追加しました。これにより、ユーザーはSpotify、Figma、CanvaなどのアカウントをChatGPTに直接接続し、アシスタントに様々なタスクを依頼できるようになります。例えば、Spotifyとの連携では、ChatGPTにパーソナライズされたプレイリストの作成を指示でき、それがSpotifyアプリに直接表示されます。
連携機能の利用開始は簡単です。ChatGPTのプロンプトの冒頭に使用したいアプリの名前を入力するか、設定メニューから「アプリとコネクタ」を選択して、利用可能なアプリを閲覧し、接続したいアプリを選んでサインインするだけです。
データ共有とプライバシーに関する重要な注意点
しかし、これらの便利な機能を利用する上で、最も重要なのはプライバシーに関する考慮事項です。アカウントを接続するということは、アプリのデータをChatGPTと共有することを意味します。ユーザーは、アカウントをリンクする際に付与する権限を必ず確認する必要があります。
例えば、Spotifyアカウントを接続した場合、ChatGPTはユーザーのプレイリスト、リスニング履歴、その他の個人情報にアクセスできるようになります。この情報共有はパーソナライズされた体験の提供に役立つ一方で、プライバシーに関する懸念がある場合は、このレベルのアクセスを許容できるか慎重に検討する必要があります。連携したアプリは、設定メニューからいつでも切断することが可能です。
主要な連携アプリとその機能
- Booking.com: 宿泊施設の検索を支援し、都市、日付、予算、人数、公共交通機関からの距離などの条件で絞り込みが可能です。
- Canva: ソーシャルメディア投稿、ポスター、プレゼンテーション用のスライドデッキなど、ビジュアルコンテンツの生成を支援します。フォント、配色、フォーマット、正確な寸法などの詳細を指定できます。AI生成デザインには完璧ではない場合があるため、Canvaで調整が必要です。
- Coursera: スキルレベルに合わせた最適なオンラインコースを素早く見つけ、評価、期間、費用で比較し、各コースの概要を提供します。
- Expedia: ChatGPT内でホテルやフライトのオプションを表示し、旅行日程、予算、人数で絞り込みが可能です。
- Figma: 図、フローチャート、製品ロードマップなどを生成し、アイデアやブレインストーミングを具体的な形にするのに役立ちます。
- Spotify: 気分や好みに基づいたプレイリストの作成、新しいアーティスト、プレイリスト、オーディオブック、ポッドキャストのエピソードの提案、ライブラリへのアイテムの追加・削除が可能です。
- Zillow: 希望の条件(価格帯、寝室数、特定の地域など)に合った住宅を検索し、フィルターを適用して結果を絞り込みます。
今後の展望と地域制限
OpenAIは、DoorDash、OpenTable、Target、Uber、Walmartなど、今後さらに多くのパートナーを迎え入れる計画を発表しています。これらの連携は年内に開始される予定です。
ただし、現時点ではChatGPTのアプリ連携機能の展開は米国とカナダに限定されており、欧州および英国のユーザーは対象外となっています。
